アンビバレント

ambivalentです

でんぱの神神

女性アイドルの良さに気付いて早4年。
正確にいうと、良いなと思うアーティストがだいたい女性アイドルで、それの始まりが4年前。

4年前の7月、地元の愛知県から上京した。愛知にいた頃は中島みゆきとmiwaときゃりーぱみゅぱみゅが好きで、もしもし原宿には不思議なパワーがあると今でも思っている。アイドルはあまり興味がなかった。
趣味嗜好?が変わったのは、その上京したての頃。東京はすぐイベントをやる、その恩恵を享受しやすい、というイメージを当時から持っていたから、東京に住んだら愛知からじゃ簡単に参加できない何かに足を運ぼう!と思っていた。そんな折、でんぱ組.incが新曲をリリースするという情報を見た。

www.youtube.com

その新曲とはこれ。ちゅるりちゅるりら。
でんぱ組は今でも新曲をリリースすると「店舗特典」を配布しているけど、ちゅるりちゅるりらは少し特殊で、横浜にあるタワーレコードだけで配布される缶バッヂが用意されていた。フラゲ日はちょうど始めたばかりの仕事が休みの日だったから、早起きして電車を乗り継いで横浜駅へと向かった。2時間もかからず到着したので、あの有名な横浜がこんなに近いなんて!と噛みしめるものがあったのを覚えている。
正直、でんぱ組にも缶バッヂにもさほど興味はなくて、関東でしか手に入らない特典を難なく享受することで愛知でジメジメしていた自分との優位性を感じたかっただけだった。手に入れた缶バッヂも適当に自転車の鍵にでもつけようかな〜とか思ってたくらい興味はなかったけど、CDを買って缶バッヂを受け取ってみれば想像の5倍サイズが大きかったので帰ったら引き出しにしまった。

 

CDを取り込んで、毎日聞いた。
初回盤に付いていたMVのメイキングなどを収めたDVDも見た。
気付いたらどハマりしていた。


みんなそれぞれの可愛さを持っているけれど、知れば知るほど、頭が良くて天才で美術に人一倍こだわりを持っていて芯があって怒りを感じてもそれすら昇華させて生きて自分自身の人生が作品のねむきゅん(夢眠ねむ)が気になった。東京に来てから知った素敵な人は、だいたいねむきゅんの魅力を知っていて影響を受けていて、カリスマだった。

アイドルだけど婚活宣言したり(「がんばれー!」ってガヤがあったらしい。自分も応援している方)、年明けに動画配信してるのに「彼氏ほしい〜」と言っていたり、おかしいこと嫌なことに泣いて怒ったり、弱いところは思いっきり弱くて、ねむきゅんが10年前から夢眠ねむやってたこと考えると、自我を押し出さないようなステレオタイプのアイドル像が当たり前に当たり前だった世間からは異端だったと思う。今考えると、そういう人の方が人間として惹かれるよなあと思う。あくまでアイドルは恋愛NGという原理主義者もいるけど、それはそれで世界を形づくっていると思う。

 

でんぱ組およびねむきゅんの魅力にハマってからいつ頃か、自宅のテレビでBS朝日が視聴できることに気が付いた。
テレ朝動画ででんぱ組の冠番組「でんぱの神神」がネット配信されていて、それの30分バージョンがBSで放送されていた。まじかよ、え?うちBS映るの?職場の夜勤の時だけじゃなく毎週でんぱ見れるじゃん?とか思って、喜び勇んでレコーダーを買って毎週録画した。
今だとでんぱ組の姿をテレビで見る機会はそこそこあるけれど、レコーダーを買った当時はあまりなかったように記憶している。たまにメンバーのテレビ出演があればお祭り騒ぎで、番組に映れば「映ったねえ!」「有名になったねえ!」ってなっていた(と思うけど、自分がにわかで知らなかっただけかもしれない)なか、週に一度安定供給されるでんぱの神神の録画を見るのが楽しみで、レコーダーのHDDの容量がいっぱいになれば外付けHDDを買い足した。

それ以来、でんぱ組は好きなままで、大森靖子ゆるめるモ!Maison book girl欅坂46…と好きな女性アイドル女性シンガーが増えていった。(他にも好きな人・グループはいるけど、毎日恒常的に聞いているのはこの辺り)

自分の中で、でんぱ組が「今一番ハマっている人たち」から「好きな人たちの一つ」(それでも唯一無二だよ!)となっていって、でんぱの神神は毎週土曜深夜を過ぎれば録画されていることが当たり前になって、他にも毎週録画している番組も楽しんでいて、相対的にウキウキする気持ちは減っていた。

 

そしてきょう、でんぱの神神のBS放送が最終回を迎えた。

 

でんぱ組がUSJに行って楽しそうにしている回。最後にBS放送の終わりについてのコメントがあり番組終了。
でんぱの神神のネット配信は続くらしい。というか、元々テレビ向けに制作された番組ではなかった。それでも、自分の中で、でんぱの神神といえばBS放送で出会った毎週の楽しみで、東京での暮らしのなかで見つけた生活の彩りだった。何年も続いたそれが終わる寂しさが胸に去来する。課金しろって話ですね。

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